ExcelとWebシステムは競争相手ではありません。集計や試算はExcelが得意で、複数人が同じ情報を更新する仕事や現場検索はWebが得意です。Maka houでは、すべてを移すのではなく「正本をどちらに置くか」で役割を分けます。
Excelのまま残した方がよい仕事
- 一人が管理し、表の形を頻繁に変える試算
- 数式やピボットで自由に分析する作業
- 取引先指定のExcel様式へ記入する仕事
- 短期間だけ使う集計表
完成形がまだ分からない段階では、列を増減しやすいExcelが向いています。試行錯誤の途中で専用画面を作ると、変更のたびに改修が必要になります。
Web化のサインはファイル名に現れる
「最新」「最新版2」「〇〇さん修正」のようなファイルが増えたら、誰のデータが正しいか分からなくなっています。同時に使う人が増え、スマホから確認したい、変更履歴を残したい、権限を分けたい場合はWeb化が有効です。
送り状CSV変換は“併用”が効く例
注文データをWeb側で一元管理し、配送会社の指定形式に合わせたCSVだけを出力する方法があります。入力と保管はWeb、最終確認や一時的な加工はExcelという分担です。既存のExcel文化を一度に捨てず、二重入力だけを減らせます。
- 同じセルを複数人が触る → Webを検討
- 現場で検索だけしたい → Webの閲覧画面
- 自由な試算が中心 → Excelを維持
- 定型帳票が必要 → WebからCSV/PDFを出力
移行前に必ず整えるもの
顧客名の表記揺れ、空欄の意味、日付形式、商品コードの重複を確認します。汚れた表をそのまま取り込むと、システムが間違いを正確に保存してしまいます。移行時は「未入力」と「該当なし」も区別します。
費用比較は月額だけにしない
Excelはソフト代が低くても、ファイル探索・転記・バックアップ・復旧に人の時間がかかる場合があります。Webは開発や利用料が必要でも、同じ入力を複数用途に使えます。今の作業時間を先に測り、減らせる時間と比べます。
迷ったら「一部だけ」試す
いきなり全業務をWeb化する必要はありません。今回のように、注文データの正本だけをWebに移し、集計や一時的な加工は引き続きExcelで行う、という部分的な併用から始めると、失敗したときの戻し先も残せます。全部か何もしないかで悩むより、一番効果が大きい一箇所から試す方が現実的です。
二重入力の発見方法は「二重入力・転記作業を減らす考え方」、投資判断は「業務システムの費用と作業時間」もご覧ください。
