業務システムの費用を考えるときに忘れたくない「作業時間」

机に置かれた時計と電卓、集計用紙を前に作業時間を数えている手元。

業務システムの見積額だけを見ると、今の運用が無料に見えてしまいます。しかし紙やExcelにも、探す・写す・確認する人件時間と、間違いを直す時間がかかっています。比較では両方を同じ期間で数えます。

現在費用を月単位で出す

作業1回の分数×回数×担当者の時間単価で概算します。顧客検索、予定確認の電話、送り状への転記、在庫棚卸し後の修正などを分けます。正確な給与計算ではなく、改善候補を比べられる程度で十分です。

ミスの費用は修正時間まで含める

誤入力そのものは数分でも、顧客への連絡、再配送、上司確認、記録修正に時間がかかります。信用や安全への影響がある業務は、金額だけでなく発生件数を別に追います。

簡単な計算例

送り状転記が1件3分、月300件なら15時間です。確認と修正が月3時間なら計18時間。自動変換後に確認が月4時間残るなら、削減候補は14時間です。この数字と導入・保守費を比べます。

導入側の隠れた費用も足す

開発費や月額に加え、打ち合わせ、データ整理、操作説明、移行期間の二重運用、端末購入、保守を含めます。利用者が入力に慣れるまで一時的に時間が増えることも見込みます。

回収期間だけで切らない

時間削減が小さくても、確認漏れを見つける、在庫のずれに早く気づく、顧客情報の誤送信を防ぐなど、事故予防の価値があります。安全・法令・顧客信用に関わる効果は、時間削減と別欄で評価します。

小さく試すと見積もりの精度が上がる

全社導入前に一業務、一拠点、数人で試し、実際に減った時間と追加作業を測ります。期待ほど減らなければ画面や運用を直し、効果が確認できてから広げます。

「安い方」ではなく「残る作業が少ない方」で選ぶ

見積額だけを比べると、初期費用が安い選択肢が有利に見えます。ただし、確認や修正の手間が多く残る仕組みは、月々の作業時間として費用が形を変えて残り続けます。比較するときは金額の欄と一緒に、導入後も人がやり続ける作業を書き出しておくと、判断がぶれにくくなります。

最初の改善候補は「小さな会社の業務効率化」、専用化の判断は「専用システムが向く会社」をご覧ください。

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