スマホで使う業務システムを作るときのポイント

片手で持ったスマートフォンに、業務用の入力画面が表示されている様子。

PC画面をそのまま小さくしても、現場で使いやすいスマホ画面にはなりません。片手、屋外、移動中、手袋、短い確認時間など、使う場面から操作を設計します。

最初の画面は「今日すること」から

全メニューを並べるより、今日の予定、在庫検索など利用頻度の高い入口を上に置きます。確認が必要な業務なら、完了済みより未対応を先に見せる方が行動につながります。

直感的に押せることと、誤タップを防ぐことは両立させる

ボタンは迷わず押せる大きさと位置に置きたい一方、押しやすくしすぎると隣のボタンを誤って押してしまいます。頻繁に使う操作は大きく押しやすく、取消や削除など影響の大きい操作は少し離す・確認を挟むなど、押しやすさと安全さを操作の重さに応じて使い分けます。

入力は選択を増やし、文字入力を減らす

担当者、状態、場所は候補から選び、日時は現在時刻を初期値にします。ただし候補が多すぎるプルダウンは探しにくいため、検索や最近使った項目を組み合わせます。自由記入は補足に残します。

ボタンは押した結果まで伝える

「保存」を押した後に、保存済み、送信中、失敗を明確に表示します。通信が遅いと連打され、二重登録が起こります。送信中はボタンを止め、失敗時は入力内容を消さず再送できるようにします。

現場テストで試す条件
  • 実際の端末と通信環境
  • 片手で立ったまま
  • 日光の下や暗い場所
  • 長い顧客名・商品名
  • 通信を切った状態

色だけで状態を伝えない

赤・緑だけでは見分けにくい人がいるほか、屋外では色が見えにくくなります。「未対応」「完了」「要確認」と文字やアイコンを併用します。数値を扱う画面では、値そのものだけでなく最終更新時刻も一緒に見せると、情報が古いかどうかも一目で分かります。

誤操作を防ぎつつ、戻れるようにする

削除や取消は確認を入れ、可能なら履歴から戻せるようにします。一方、毎回の通常保存に重い確認を入れると作業が止まります。事故の影響が大きい操作だけ慎重に扱います。

「机上のテスト」だけでは分からないこと

デスクで動作確認しただけの画面は、現場に出すと片手で親指が届かない、日光でコントラストが足りない、電波が弱い場所で保存が固まる、といった問題が後から出てきます。開発中の端末とは違う条件で一度使ってもらうだけでも、公開前に直せる不具合はかなり見つかります。

表示を絞る考え方は「機能を増やしすぎない理由」、通信と権限は「クラウド型システムの仕組み」も参考になります。

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